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原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscopy, AFM)の原理

原子間力顕微鏡は、サンプルをナノスケールで研究するための最も用途が広くて強力な手法であることは間違いありません。 3次元トポグラフィーにてイメージングできるだけでなく、研究者やエンジニアのニーズに合わせて様々なタイプの表面測定を可能とするため、非常に汎用性が高いです。AFMを使うことで、 サンプルの準備に労力をかけずにオングストロームスケールの分解能での高さ情報を基に、原子レベルの解像度にてイメージングが可能です。では、AFMはどのように機能するのでしょうか?このページでは、 わかりやすいビデオアニメーションを使ってAFMの原理を解説いたします。どうぞお気軽にこのページを他のユーザーと共有してください。ご不明な点等ございましたら、メールでのお問い合わせをお願いいたします。


AFMの原理

ナノの世界
ナノは, ギリシャ語の小人を意味する単語に由来する言葉で、数学では10の-9乗を意味します。 すなわち、ナノメーターは10億分の1メーターに相当し、このスケールでは、分子間力、量子効果が有効です。ナノスケールを例で説明すると、原子のリンゴに対する大きさの比は、リンゴの地球に対する大きさの比に等しいです。原子間力顕微鏡(AFM)は、私たちをナノスケールの世界に導いてくれるものです。

AFMの原理
- 表面センサー
AFMでは、サンプルの表面をスキャンするのに、とても鋭いチップを有するカンチレバー(片持ち梁)を用いています。チップがサンプル表面に近づくと、サンプル表面とチップの近距離で働く引力により、カンチレバーがサンプル表面に対して偏向します。しかしながら、カンチレバーがさらにサンプル表面に近づき、チップがサンプル表面に接触する程度になると、反発力が有効になり、カンチレバーをサンプル表面から偏向させます。

- 感知方法
サンプル表面に対するカンチレバーの偏向の程度を、レーザービームを用いて感知します。入射ビームがカンチレバーの表面トップを反射することにより、カンチレバーの偏向が反射ビームの方向にわずかな変化を生じさせます。2 分割フォトダイオード(position sensitive photo diode, PSPD)により、この変化を感知します。このようにして、AFMチップがサンプル表面の特性を感知することにより、カンチレバーの偏向(およびそれに伴う反射ビームの方向の変化)がPSPDにより記録されます。

- イメージング
AFMを用いて、サンプル表面の対象領域について、カンチレバーのスキャンによりサンプル表面の形態をイメージ化することができます。サンプル表面の隆起および陥没は、カンチレバーの偏向に影響し、PSPDによるモニターが可能です。サンプル表面からのチップの距離を制御するフィードバック・ループを用いることにより、レーザー位置を保つことが可能となり、AFMはサンプル表面の正確な形態を描くことができます。

原子間力顕微鏡の原理